八朔の日とはいつ?皮の厚いハッサクと家康とも関係あるとか?

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「八朔の日」と言われても、「いつのこと?」「っていうか何て読むの?」って感じですよね。

『八朔』は「はっさく」と読み、確かに暦(こよみ)の上で「日にち」を表す言葉として存在します。

でもアナタは「はっさく」と聞いたら果物のみかん類で、皮が厚い「ハッサク」のことを思い出すのではないでしょうか?

私はみかん類の中でもハッサクが大好きです。

いやいや、私の話はどうでもいいのですけど、その「柑橘類のハッサク」と「暦の上の八朔」は何か関係があるのでしょうか?

しかも、あの天下の征夷大将軍『徳川家康』とも関係があるという情報もあります。

そこで、この『八朔』のお話をしてまいります。

八朔の日とはいつ?どんな意味があるの?

旧暦と新暦

八朔というのは旧暦の日付です。

いま現在、私たちが使っているカレンダー(新暦)は、地球が太陽の周りを回る周期を基準にしたものです。

地球が太陽の周りを1週するのにかかる時間が1年です。
つまり365日ですね。

その365日を12ヶ月に分けたものを、私たちはカレンダーとして使っています。

 

それに対して旧暦というのは月の満ち欠けをもとにして作られたものです。

明らかに違うことがわかりますよね。

そしてこの旧暦というのは、新月から月の満ち欠けが始まって次の新月になる、およそ29.5日を1ヶ月としていました。

 

細かなお話は割愛しますが、旧暦と新暦ではおよそ1ヶ月ほどのズレがあるということを、覚えておいていただければと思います。

 

八朔の日とその意味

前置きが長くなり申し訳ございません。

ということでお待たせいたしましたが、八朔は旧暦で言う「8月1日」のことです。

 

八朔の「朔(さく)」とは、一般的には新月のことを指します。

つまり先ほどお話した旧暦の月初めの日にあたります。

 

ですから旧暦では「1日」のことを「朔日」と呼んでいました。

8月1日は「八月朔日(はちがつさくじつ)」ということになります。

それを略して『八朔』としていたのです。

 

2018年の八朔の日は8月1日?

いえいえ、先ほどお話したように旧暦と新暦にはズレがあります。

そして、そのズレも一定ではないので、旧暦の8月1日を新暦で表そうとしても、毎年同じ日とは限りません。

旧暦の朔日である8月1日は、2018年の場合「9月10日(月)」になります。

 

八朔の日には何か行事はあるの?

 

この時期は稲に実が付き始めるころで、農家さんにとっては大事な時期にあたります。

古くから農家では八朔に、新穀(しんこく)と呼ばれるその年に初めて取れる穀物を、お世話になっている人に贈る習慣がありました。

 

また、このころは台風の被害や害虫などによる被害も増える時期になります。

そこで本格的な収穫を目前にひかえての豊作の祈願という意味で、「田の実の祝い」または別名で「田の実の節句(たのみのせっく)」という行事が行われていました。

この「田の実」が「頼み」にかけられて、農家だけではなくて武家や公家の間でも、「頼み(頼り)にしている人」に贈り物をするという慣(なら)わしになったと言われています。

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八朔は農家三大厄日のひとつ

先ほどもふれましたが、このころは台風による被害が多くなる時期です。

ですから農家さんたちの間で、この時期は天候に気をつけて農作業を進めましょう、という意味合いで、また風を鎮めるための祈願をする日として三大厄日を設けました。

 

その農家の三大厄日は「八朔」のほかに「二百十日」と「二百二十日」があります。

この「二百十日」と「二百二十日」のことはこちらでお話しておりますので、ご参考にしていただけたらありがたいです。
『二百十日とはどんな意味で読み方は?風や台風の厄日? 』

 

八朔と徳川家康の関係とは?

 

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、八朔と徳川家康には大きな関わりがあります。

江戸幕府が開幕する以前の1590年の8月1日、つまり八朔の日に徳川家康は公式に江戸城に入城したということです。

このことから、八朔の日は1年のうちでお正月の次に重要な日とされました。

 

それからというもの、八朔の日には諸大名や旗本が『八朔御祝儀』として、徳川家の将軍にご祝辞を述べる行事が行われるようになりました。

その名残として現代でも京都の花街では、新暦の8月1日に芸妓さんや舞妓さんが、お師匠やお茶屋などへの挨拶回りが行われています。

また「八朔祭」を行っている地域も多く残っています。

 

柑橘類のハッサクは関係があるの?

 

皮が厚くてむきにくい、甘いというよりも酸味と苦味が強い「ハッサク」ですが、スーパーなどで「八朔」と書かれていることもあります。

はたして関係はあるのでしょうか?

 

果物のハッサクの名前はどうやら後付けされたもので、やはり「八朔」から付けられたようです。

その理由は「旧暦の八朔の日(8月1日)のころから食べられる」ということで『はっさく(八朔)』という名称になりました。

 

ただ、現在と照らし合わせると季節が合わないことに気づきます。

現在のハッサクはみかんと同じで冬の果物です。

1月から3月頃が旬なのです。

とても9月に食べられるとは思えないのです。

 

八朔の日とはいつ?皮の厚いハッサクと家康とも関係あるとか?の「まとめ」

農家さんにとっては稲に実が付き始める大事な時期に、台風の被害にあったらたまったものではありませんよね。

収穫を目の前にして、神様に風を鎮めて、豊作でありますようにと祈願する心情はとても理解できます。

私は農家ではありませんが、まわりは農家さんだらけの地域で暮らしております。

3年前か4年前の台風では、この地域も農作物が大きな被害を受けました。

今年も大雨や台風による大きな被害が西日本を襲っていますが、これらの自然災害をしずめる方法、減らせるような暮らしをしていくことが、今の私たちに課せられた課題なのではないでしょうか。

 

こちら「のむねるたべる」を訪れてくださいまして、感謝を申し上げます。

誠にありがとうございます。

 

ほかにもこんなお話をしているので、よろしければご覧になっていただけたら嬉しいです。

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