白露と聞いてあなたが思い出すものはありますか?
なかにはお酒の名前やアニメの「艦隊これくしょん」などを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
これらは「しらつゆ」と読みますが、これからお伝えする二十四節気の『白露』とは関係のないものです。
白露の読み方や意味は?
読み方
白露は「はくろ」と読みます。
二十四節気の一つで季節を表す言葉です。
意味
1年間を24に分けた季節を表す二十四節気の中で、白露は「処暑」と「秋分」に挟まれた
15番目にあたります。
大気が冷え込み始めて、いよいよ秋が本格的に訪れる。
そして野草には白い露が宿り始めます。
風が少なくて晴れた日には夜になると冷え込んで水蒸気が凝結して、草や花に露が生じやすくなるのです。
昔の人はその白露(しらつゆ)を見て、夏から秋への季節の移り変わりを感じ判断して、二十四節気に白露と名付けたのです。
暦便覧というものがありますが、そちらでは「陰気ようやく重なりて露こごりて白色となればなり」という一節があって、白露はここから来ていると言われています。
白露の時期はいつからいつまで?
白露は秋分の前の2週間、9月8日ごろ~9月22日ごろの期間です。
この時期は日本列島に停滞前線が現れやすくなります。
この前線は秋雨前線などと呼ばれて、秋の長雨を降らせます。
また、9月11日ごろには農家さんにとって三大厄日とされているうちのひとつ二百二十日もあって、台風の影響も受けやすく天候がぐずつく季節です。
2018年の白露はいつ?
今年2018年の白露は9月8日(土)~22日(土)の2週間です。
ちなみに昨年2017年や2016年は9月7日~でした。
白露の時期の花は秋の七草
この時期の草木には有名な秋の七草があります。
はぎ、おばな(すすき)、くず、キキョウ、オミナエシ、フジバカマ、なでしこ、です。
またその他にも、アシタバやエビスグサ、オジギソウ、オニバス、キョウチクトウ、コガネバナ、ゴマ、サルビア、ゼラニウム、センニンソウ、チコリ、テッポウユリ、トチノキ、ホウセンカ、ペチュニア、などなどたくさんの草木が咲きます。
白露の時期の過ごし方
白露の時期は日中はまだ暖かくて、夜になると冷え込む季節です。
ですから、日中の暑さ対策は上着を着ることで調整して、足元は冷やさないようにすることが大事です。
冷えだけではなくて季節の変わり目は鼻づまりや鼻水、喉の痛みやイガイガ、咳などの風邪の初症状が出やすい時期でもあります。
ひどくならないためにも風邪対策を行ってください。
うがいをすることや温かいハーブティーなどもおすすめです。
疲れを溜めないように食事や睡眠にふだん以上に気を使うことも大事なことです。
昔の人の白露に対する思い
先ほども白露の「意味」でもお伝えしましたが、白露は草木に宿った白く輝く露のことを表現したものです。
その露を昔の人々は百人一首などを見ると「美しい宝石のようなもの」と捉えていたことがわかります。
また、「露の命」「露の世」などのように、「露」という文字に「はかないもの」を抱き使っていました。
多くの歌に使われた白露という言葉には、美しさと儚(はかな)さの二つの意味が込められていたのです。
白露の読み方や期間はいつからいつまで?花や過ごし方が知りたいのおわりに
白露の時期には重陽の節句や敬老の日、彼岸入り、二百二十日など、行事が多くあります。
また、月がキレイに見える季節でもありますよね。
十五夜が白露の期間にあるときもありますが、今年2018年は9月24日(月)になります。
昔の人は季節を言葉で表したり、その言葉にさらに他の感情を抱き、言葉に対する愛情を表現したりしてきたのですね。
そういう意味では現代人の私たちは、表現や感受性が少し乏しくなってきているのかもしれません。
時間に余裕が出来たならば、古文などに触れてみることも、今の自分の感覚を豊かにすることにつながるかもしれませんね。