寒くなってくると食べたくなる「おでん」ですが、作ると一晩では食べられない量になることが多いかと思います。
前日に作ったのに「ヌルヌルする」「ヌメリがある」などという経験がある方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこでおでんの保存や腐った場合のお話をしたいと思います。
おでんがヌルヌルしてヌメリがあるのは腐っているからなの?
ヌルヌルやヌメリに関しては腐っている場合と、そうでない場合が考えられます。
腐っていない場合はというと、原因は昆布か肉脂によるものがあります。
昆布にも種類がありますが、ヌメリの強い昆布を多く入れた場合に、昆布のヌルヌルがほかの具材に絡まってヌメリを感じたり、汁の表面などがヌルヌルする場合があります。
それから、鶏や豚、牛すじなどの動物の肉系の具材を入れた場合にも、それらから出る肉脂によってヌルヌルする場合があります。
ですから、ヌメリやヌルヌルでは一概に腐っていると判断することは早いかもしれません。
ただ、それらが入っていないのにヌメリを感じるという場合は、ヌメリを出すものが具材として入っているかどうかを確認して、入っていないならば腐っている可能性が高いと言えるでしょう。
そこで、腐っているかどうかを判断する見分け方をご紹介しますね。
おでんは腐ったらどうなるの?
おでんの腐り方にはいくつかのケースが考えられます。
カビが生える
おでんの汁の表面にカビが生えるケースがあります。
ただ、この状態というのはかなりおでんが傷んでいる証拠です。
余程でないかぎりカビが生えるということはないでしょう。
酸っぱいニオイがする・食べたら酸っぱい
これがもっともわかりやすく、オーソドックスなおでんが腐った状態、腐っているかどうかを判断する見分け方になるでしょう。
フタを開けたときに「プーーんと、ツーーん」と酸っぱいニオイがしたら疑ってください。
その時点で確実に腐っていれば、具材を食べたらスッパイ味がします。
具材が酸っぱくなくても、汁が酸っぱくなっています。
つまり3段階に分けられるということです。
具材が酸っぱかったら確実に腐っています。
この場合はもったいないですが、おでん全てを捨てましょう。
次に具材は酸っぱくないけど、汁が酸っぱいという場合ですが、基本的には捨てるのがいいでしょう。
ただ、どうしても「もったいない」というのであれば汁は捨てて、具材を再度ちがう料理に調理して食べるのもひとつの方法と言えます。
でも、胃腸の弱い方は絶対にやめたほうがいいです。
例えば、練り物は焼いて食べるなどという食べ方です。
当たり前ですが、必ず熱は通してくださいね。
次に一番いたみが軽い状態の、ニオイだけが酸っぱく感じて、汁も具も食べてみると酸っぱくないという状態です。
もちろんこの状態のものも、「大丈夫、食べられます」ということではありません。
安全のことを考えたら捨てるのが良い選択肢であることはたしかです。
そこをあえて言うならば、しっかり加熱してから食べてみましょう、ということです。
グツグツいうまでしっかりと加熱してみてください。
グツグツするまで加熱したけど、次のようになったら捨てましょう。
汁の表面に泡がある・できる
つづきをお話すると、鍋のフタを開けてみたら酸っぱいニオイがした。
汁を飲んで、具を何種類か食べてみたけど酸っぱくはない。
という場合にグツグツいうまで加熱しました。
火を止めてグツグツが止まったら「泡」「小さな気泡」が出てきたというケースがあります。
こうなったとしたら、腐っています。
捨てましょう。
お話の流れで、酸っぱいニオイがするおでんを加熱したときのお話から入りましたが、火にかける前に泡が発生している状態も腐っている可能性が高いです。
腐敗は進んでいる状態と言えます。
ただ、泡をふく状態ならばすでに具材も酸っぱくなっていることが多いです。
ひとつだけではなくていくつか食べてみてくださいね。
とくに練り物やちくわぶ、ハンペンなどが腐りやすいです。
舌がチクチクする
おでんの具材を食べたときに、舌を針で刺されたようにチクチクしたら腐敗が進んでいます。
おでんが腐らないように気をつけることは?
おでんを腐りにくくするためには何に気をつけたらいいのでしょうか?
というお話をしますね。
これはおでんだけに限った事ではなく、すべての料理・食材に言えることです。
調理器具を清潔に
まな板や包丁、フキン、おたま、さい箸など、調理に使うものに菌がたくさん付いていると、おでんを作る時点で菌がたくさんいることになるので、とうぜん繁殖も早くなります。
ですから、出来るだけ調理場や調理に使う器具は、キレイに清潔にして使うことが腐りにくくするハジメの対策です。
湿度
温度は気にしても、意外と湿度を見落とす方は多いかもしれませんね。
どちらかというと危険なのは湿度です。
常温で保存するならば、湿度の高い場所(部屋)は避けましょう。
湿度50%以上はオススメできません。
35%未満が理想です。
温度
夏場の25度以上は危険になります。
25度を越える室温の場合、朝晩に加熱しても危険です。
朝晩の加熱だけで常温保存するのはあまりオススメできません。
温度だけで言えば、5度以下がオススメです。
おでんを腐らせない保存方法は?
常温保存
常温保存はオススメできませんが、どうしてもという場合は直射日光が当たらない、湿度が少なくて、できるだけ温度が低い清潔な場所(部屋)にしましょう。
冬場でも暖房が入っている部屋は避けたほうがいいです。
冷蔵庫で保存
先ほども申し上げましたが、より安全を考えれば5度以下での保存が理想です。
菌を侵入させない、増殖させないというためにも冷蔵庫での保存が安全です。
おでんのヌルヌルぬめりは腐ってる?どう保存すればいいの?の【まとめ】
おでんを常温で、朝と晩の1日2回の加熱で保存する場合に、もうひとつ気を付けていただきたいことがあります。
それは加熱するときに、しっかり加熱することです。
必ずグツグツいうまで加熱しましょう。
途中で半端に加熱をやめてしまうと、むしろ菌を繁殖させやすくしてしまいます。
「昨日作ったばかりなのに腐ってしまった。」という場合には「加熱が足りない」「湿度が高い」「調理する時点で菌が多く存在した」などが考えられますので、美味しいおでんを2日、3日楽しむには注意してみてくださいね。