「相撲道に『不惜身命』を貫く所存です。」
少し古いお話になりますが、1994年に現在の貴乃花親方が大関から横綱に昇進したときの昇進伝達式の挨拶で使われた言葉です。
「不惜身命」は俳優の緒形拳さんからいただいた言葉だということです。
この「不惜身命」はなんて読むのか?
不惜身命の精神とはどんな意味なのか?
その使い方にはどんな使い方があるのか?
をお話してまいりたいと思います。
『不惜身命』の読み方
不惜身命は「ふしゃくしんみょう」と読みます。
不惜身命の精神とはどんなもの?意味は?
「不惜」とは使うことをためらわないこと、惜しまないこと。
「身命」とは身体と命のこと。
「不惜身命」とは、もともと仏教用語で法華経の譬喩品に出てくる言葉です。
「仏道をおさめるためには自分の身も命も惜しまない。」
「自分の身も命も顧みずに、惜しまずささげる。」
そんな精神、心構えのことです。
このように、もともとは仏教の言葉であり、仏道の中でしか使われていなかった言葉です。
それが現在では一般的にも使われるようになって、「命や身体を惜しまずに全力でことに当たる。」というような意味で使われるようになりました。
それでは、どんなときにどのように使われるのでしょうか?
不惜身命の使い方
わかりやすいように例文を挙げますね。
・私は自分が選んだこの職に不惜身命の思いで取り組んでいきたいと考えております。
・不惜身命で川に飛び込み、溺れている子供を助けました。
・監督からいただいたこの大役は不惜身命で務めあげるつもりです。
不惜身命の精神とは?読み方意味そして使い方は?の【まとめ】
仏の道には難しいけど意味の深い言葉が多く存在します。
正しく使われるのであれば、それらが世に出て一般的に使われることもいいことだと思います。
毎日を命懸けとはなかなかいかないですが、自分が信じて歩む道があれば辛いことも避けずに全力で前進する必要があるでしょう。
その過程で努力したことは必ず自分自身の糧となって人生で活かすときが来るはずです。
一度きりの人生ですから、一瞬一瞬を大事にして生きていきたいものです。